地下の縄張り

今日もいつもとかわらず7時55分池袋着の電車から降り、会社へと歩く。
毎日同じ時間を同じルートで歩いていると結構毎日見るやつが多い。
もちろん他人だが。
グリーン通りにある喫煙所でタバコを吸うおねーさん。
いつも早足で俺を追い抜いていくけつのでかいOLなどなど結構毎日同じやつと
顔をあわせるわけである。会釈のひとつでもしてやりたいくらいに。
そんな中俺が毎朝いつも気にかけているお方がいる。
駅の地下に住んでる一人のこじきである。
そこには数人のこじきたちが寝ているのだが、そいつはその中のボスである。
中肉の体系にスキンヘッドに喧嘩っぱやそうな顔つき、首には銀のネックレス。
そして俺が通る時間には他のやつらが寝ているのを尻目に、
ひとりで髭をそってる。(はさみで)
しゃべり方も威勢がよく周りのやつらにえらそうに何かを話している姿。
まさにここの島のボスであることは俺でなくとも気づくであろう。
しかし!!
今日いつものようにその道を通るとボスのポジションにめがねをかけた弱々しい
おっさんがねているではないか。
まあ単純に引っ越したのか。などと考えつつ仕事場へと向かったわけだ。
んで帰り。
今日はちょいと寄り道してこうといつもと違うルートを歩いているとボスが銀行の
シャッターに寄りかかって寝てるではないか。
そして確信した。
ボスはその座を奪われたんだと。
それ以上は何も思わないよ。俺は。
同情したってやつのプライドが傷つくからね。

さ!あと1日。仕事がんばろー☆